日々の色

自由帳

time 2016/09/26

最近、本を読む癖をつけようと書店に行く機会を増やしてみた。

今でこそ、携帯一つでネットサーフィンすれば

いろんな情報が手に入るが

私が10代の頃は、テレビ、新聞、または書店などで情報を仕入れるしかなかった。

なので、週刊誌の発売日にはチェックしに行ったり、お小遣いの関係で

購入するにはちょっと値が張る本を立ち読みしたり、文房具を購入出来たりする

書店の存在はありがたかった。

 

そんな事を思い返して店内をふらついていると、ふと、あるコーナーに目が行った。

それはノートのコーナーだった。

 

表紙には動物や虫のリアルな写真が使われている小学生向けのノートだ。

私はその中のひとつ、自由帳を手に取った。

自由帳になじみのない方もいるかもしれないので、簡単に説明すると

自由帳とはその名前の通りで、中はすべて白紙ページとなっている。

使用者が何でも書き込めるノートだ。

おそらく、男子生徒は一番大事にしたノートではないだろうか。

私やその周りの小学生達では自由帳はこう使われていた。

 

当時流行したファミコンのロールプレイングゲームを真似たもので

冒険するキャラクターは自分や友達。

使い回せる戦闘シーンやステータスは、ボールペンで書いて、

HP等変化があるものは鉛筆で書いて、消しゴムで消しては書いての繰り返し。

もちろんノートの上の冒険なので、移動シーンなんかは大して描かれない。

ほぼ戦闘の繰り返し。そんな感じだったと思う。

小学生でも絵がうまい友達はいて

大体そういう子の机の周りには休み時間何人かが集まり

自由帳の中での冒険が進んでいった。

想像が物をいうゲームだ。

今思えばなんてことないが、当時は休み時間が待ち遠しく

友達と遊び終えて家に帰った後も、勉強はしない癖に

自由帳での冒険について考える為に机に向かったこともあった。

 

時にはこんなワクワクがあってもいいのになと大人になって思う。

 

 

 

 

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