2016/08/21

最近同じ時間に同じ電車に乗る機会が増え、目的地にたどり着くまで、乗り換えするのだが、そこで悲劇は起こった。
実際には私自身に起こったことではなく、
同じ時間にともに電車に揺られるであったはずのサラリーマン同士でいえば、戦友のような存在だ。
電車をよく利用する方、長時間通勤経験者はご経験かと思うが、例えば私鉄とJRの乗り換えだと乗り継ぎのタイミングが微妙な時が多く存在する。
元々経由駅到着後、座って行きたいから一本後のに乗るとか、時間に余裕がある人は特に困らないのかもしれない。
しかし、日々残業に追われ、家に寝に帰るだけというようなクタクタサラリーマンズにとってみると、朝は少しでも寝ていたい、乗り換え待ちで時間を損したくないと思うと気は焦るのである。
故に、電車のドアが開くのがスタートの合図で階段を駆け上がり、改札を出て、通路を走り、再び改札を抜け…という、新年歳男を決定するかのようなレースが毎日繰り広げられてしまう。
幸い、最近私が利用している電車は乗り継ぎがそこまで悪くなく、小走りくらいはするのだが余裕で間に合う。
ゆっくり歩いていても電車には乗れる。
ただし、座れはしないだろう。
私は目撃してしまった。
いつも全速力で上位集団で乗り換え改札を通る1人のランナーが甲子園の最終回、最終打席に凡打で倒れ、一塁ベースにヘッドスライディングするかの如く、華麗に転んだ勇者を。
走りの全力具合が半端ではなく、いつかこんな日が来てしまうではないかということは予想できた。
同じく先頭集団組は倒れた彼を避けて走り抜け、彼も程なく立ち上がって少しスローペースでホームへと降りていった。
明日以降も彼は走り続けるのだろうか。
私は小走りを辞め、早歩きにしたのだった。